暗闇に潜んだ魔物
ここ何日も消えそうになりながらも常に一定を保ち続けた。
人と会うときが一番怖かった。
今までどうやって接してきたのかもわからないくらい私の心はかき乱されていた。
乱れたままの部屋を片づける余裕もなく、人と接し、私はいくつもの私を作った。
どの場所にいる私が本当の私なのだろう。
誰を殺せば楽になれる?
争いは止むことがなかった。
ついに私は世界のすべてに押しつぶされそうになり、もう何もかも終わりだと思った。
その時、私は死を覚悟した。
けれど、それは全て私が作った空想の世界だ。
夢から覚めないで現実を歩きまわっていたことに気づいた。
気づいた瞬間、自分がどんなに落ち込んでいたのかを思い、絶望した。
救い出してくれたのは、私を絶望に陥れた人物の一人で、私の分身。
遠い過去にいなくなった私自身。
悲しみが全て。楽しみはいらない。
私はそんなの嫌だと思って彼を捨てた。
けれど、彼は私を見捨てなかった。
あんなにひどいことをしたのに、私は彼に助けられたのだ。
私は捨てたはず悲しみをもう一度拾いにいくことにした。
ありがとう。ありがとう。ありがとう。
だけど私はあなたを許してはいない。
憎しみをこめて、愛を送る。
2008.01.30 | | 自分的世界観